会社をやめてアメリカ大陸をブラジルからニューヨークまで移動していた。9月の頭に帰国して、すでに旅行から一ヶ月近く経っているのでアメリカ大陸での出来事についてはめんどくさくて書く気がないのだけれども、当初の目的は達成したように思う。
当初の目的というのは、飛行機の乗り方がわかりたい、というものだ。複数の航空会社と航空券、それらをまとめる旅行会社、チェックイン、荷物検査、イミグレ、トランジットなどなど、飛行機というのはあまりに難しくて何もわからない。はじめて自力で海外にいったのは2019年の香港デモだったが、あれはHK Expressという一社だけで完結していたしイミグレも全く記憶にないのでなんの学習にもならなかった。今回、羽田を出発してドーハでトランジットしてブラジル、ブラジルからメキシコ、メキシコからマイアミを経由してニューヨークというほぼほぼ週イチで飛行機に乗ってイミグレしてトランジットしていたのでおおよそ感覚をつかめたような気がする。
動いていてよくわかったのだけども国をまたいだ飛行機、というか出国・入国というのはシステム化されてるようでまるでそうではない、人間味のあふれる作業だということだ。それも考えてみれば当然で、なにしろ出国・入国自体がビッグイベントでトラブルが多い。かつ、入国の時点ではすでに移動しまくっているわけだから、起きてしまったトラブルを個人の力で解決することは難しいケースが多い。その上、複数の国、複数の言語が飛び交うのだから、システムで回収できる要素は少ない。あげく、これはパスポートにも書いてあるのだけども、国家間の移動は国家の安全保障に基づくのだから、他国の旅行者を雑に扱うこともできない。となれば人間味のある温かい運用をするしかないし、人間が対応する以上、ここで重要になるのは、手続きより言葉よりなにより、笑顔である。
今回、手荷物だけ、かつ、旅行先の国について一切何も下調べをせず、その上、私は日本語しかしゃべれないという旅行者としては最悪のステータスで旅に出たのだけどもほとんど人当たりの良さだけで乗り切ったと思う。笑顔を浮かべていれば大抵のケースは問題ない。いちおう旅行ガイドなんかに「絶対に行かないように」と書かれていた場所は行ける範囲でだいたい見てきたのだけどもすべて笑顔で乗り切ることができた。この感覚が薄れないうちに、また海外へ行こうと思う。
今なんでこんなことを書いているのかというと、今日から会社員に戻ったのはいいのだけども、初日なので何もすることがないし、さりとて一応は出社しているのでPCの前から離れるのは気が引けるからです。